私は登山にハマってから、すっかりアウトドア志向になり、暮らしはどんどんミニマルになっていきました。登山とミニマリストは、実は深い関係にあります。
登山で学んだことを日常に取り入れると、自分らしい生き方や暮らし方が自然と確立されていくと思っています。今日は、登山の影響で、ゆるミニマリストの私自身の生活が変わった話や、ミニマルな暮らしの始め方についてお話しします。
ミニマリストと登山は相性がいい
ミニマリストは、自分にとって大切なもの・必要なものだけを選びとり、シンプルな習慣を好む人たちのことです。実際に登山をしている人は、ミニマリストが多いという印象。登山はミニマルな暮らしと同様に、衣類や装備、食料、水など、「必要なものだけ」を厳選して持っていくことが大切だからです。
登山では必要なものを持っていく以上に、必要以上に持っていかないことも重要だと感じています。たとえば、必需品の水や食料も、たくさん持っていくことが正しいとは限らないのです。荷物が重ければ重いほど、それだけ体力が奪われ、登山中に行動不能になってしまいます。
「自分にはどれだけの水と食料があればいいのか」「途中で水場と呼ばれる水を汲める場所があるか」「山小屋はあるか」など、さまざまなことを考えて、ものの量を調整します。
これは、ミニマルな暮らしでも同じこと。普段の食料を買うとき、お得だからといって買い溜めする必要はあるのか、これを買わなくても料理できるのではないかなど、自分でじっくり考えることが大事です。
こう考えると、登山を続けるうちに、ミニマリズムな考え方に近づいていくのは、至極当然のことかもしれません。私のように元々ミニマリスト思考な人が、登山にハマるのも納得がいきます。
登山好き、ゆるミニマリストの生活の変化
ミニマルな暮らしに拍車がかかったのは、まぎれもなく登山の影響です。それまでも片付けブームに乗っかり、テレビやソファなどを断捨離して、ものをどんどん減らしていました。しかし、買い物の量が減ったわけではなかったので、ものの多さは変わらなかったのです。
今では、食料品や日用品以外のものを買うことが減りました。特に形に残るものを買うときは、かなり慎重に下調べしてから決めています。仕事帰りにふらっとお店に寄って、なんとなく買いをすることもないので、無駄に疲労することも少ないです。
もちろん心から「欲しい!」と感じるものと出会うことはあります。でもそんなときは、いったん停止。ノートに欲しいものリストを書き、じっくり検討してから買うかどうかを決めています。逆に、極端にものを減らしたりせず、日々の暮らしに幸せを添えてくれるものは何年も使い続けます。
登山に学ぶ、ミニマルな暮らしの始め方
登山のパッキングでは、「必要なものを必要な分だけ詰めること」が基本です。それでも、持って行く荷物の中身は、人それぞれ違います。食事にこだわりたい人は食材を多めに持って行ったり、とにかく軽量化にこだわる人などさまざま。
ミニマリストというと、ものの数が極端に少ない人を想像しがちですが、私自身は、「ものの数よりも自分の価値観に合っているかどうか」を大切にしています。
登山経験から気づきを得た、ミニマルな暮らしを始めるための3つの行動や考え方をお伝えします。
今日と明日必要なものだけを買う
登山をする前は、まず持ち物や装備をリストにして、ノートに書き出しています。日帰りなら昼食と行動食(エネルギーを補給するための食べ物)を持っていく必要があります。それに加えて、万が一のために予備の食料も1食分はあるといいです。
これを日常に当てはめてみると、今日と明日の食料だけを買えば、とりあえずは生活できます。在庫が切れそうな日用品だけ買って、他のものは買わないこと。
「食器洗剤が安くなってる!買っておこうかな」などと考え出すと、時間だけが過ぎて、帰る頃にはぐったりしてしまいます。「必要になったときに買う」習慣を身につけておくと、決断する時間が少なく済み、買い物をサクサクと終わらせられます。
見栄やプライドを捨てる
登山では、装備の良し悪しが命に関わります。ブランドや値段に関わらず、自分にフィットした、質のいいものを持っていくことが重要。もちろん、好きなカラーやデザインを選んでもいいのですが、あくまで「自分基準で選ぶ」ことが大切です。
私は普段身につけるものを買うときも、同じように考えています。誰かからおしゃれと思われたいから買うのではなく、自分の体が快適で、かつ、心がワクワクするものを選んでします。
私は登山を始める前よりも、服の数は半分以下ですが、今のほうがずっと幸せです。過去の私は、人から認められたい思いが強く、誰かの正解を探していたのかもしれません。見栄やプライドを捨て、自分らしくいること。これが、ミニマルな暮らしの大切な心持ちだと思います。
使わないものは手放す
めちゃめちゃシンプルなことですが、日常では使わないものを手放すのは、意外と難しいものです。山を登るときは、使わないものをわざわざ持っていくことはありません(例外として、レインコートや救急グッズなど、もしものときのために準備するものはあります)。
日常生活でも、もしものときは訪れるかもしれません。地震や台風で電気が止まってしまったときのためにバッテリーや食料を用意しておくことは必要です。でも、家の中を見渡してみると、一生使わないだろうというものが隠れていませんか?
よくあるのは、紙袋や包装紙、プチプチ、足が痛くなるハイヒールなど。もう使わない率が80%を超えるもの、1ヶ月以内に使う予定がないものは、フリマアプリに出品したり、資源ゴミとして出したりして手放します。手放すまで時間がかかるものなので、3ヶ月くらいの余裕を持っておくといいです。
さいごに:ミニマリストになるなら、登山もどうぞ!
私は、登山に限らず、自然から多くのことを学ばされました。もちろんミニマリストになるのに、登山をやらないといけないわけではありません。でも、ミニマルな暮らしに興味を持つ方なら、山を登る楽しさや自然と触れ合う心地よさを、きっとわかってもらえると思うのです。
登山や自然で得た経験は、日常生活を豊かにしてくれます。便利な時代だからこそ、あえて不便に慣れてみる。そうすると、少ないものでも十分暮らせることがわかります。
登山をこよなく愛する私からの軽いお誘いです。あなたも、登山の世界をのぞいてみませんか?ちら見だけでも大歓迎です!
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