活躍されているフリーランスの方の話を聞くと、ほぼ休みなしで働いていることが多い。
その理由として好きなことをしているから、毎日でも平気だそうだ。
私も30代前半くらいまでは、休みもろくに取らず働いたり休日も講座に参加して学んだりする向上心の塊だった。振り返って見ると、結構しんどかったのだが、目標に向かって頑張って進んでいく自分になんとなく酔っていたのかもしれない。
あるとき、そんな働き続けの生活も限界を超え、休みの偉大さを知った。
とはいえまだ休むのが苦手なほうではない。 だからこそリアルな体験談を届けて、 誰かの勇気になりたいと思っている。
「休みを取りたいけど怖い」「 休むことに罪悪感がある」 と悩んでいるフリーランス女性には、ぜひとも読んでいただきたい。
フリーランスが休むことが怖い、罪悪感を感じる理由

フリーランスは自由に休みを取れるのに「怖い」「罪悪感」などの感情のせいで、休み下手になりがちだ。
私の経験から理由を考えてみると、
まず第一に収入が減ることが懸念点だろう。
会社員のように有給休暇はないし、ボーナスもないから、自分が動かなければ収入は入ってこない。 私自身、いまだに3連休をとるのはおっくうで、収入が安定しているときでないと旅行中でも気が気でない。
「罪悪感」というやつも厄介だ。 せっかく念願の休みを取れたというのに、 「お客様に申し訳ない」「他の人はもっと働いているのに」なんて声が聞こえて、芯からリラックスできなくなる。
人の心理について学んできた私が考えるに 、「普通の人と違うこと」をしているから罪悪感を抱くのかもしれない。
フリーランスはひとり企業と同じ。ボスもいなければ休日に関するルールもない。 だがいざ休みを取ろうとすると「普通じゃないこと=いつでも休めること」をしている自分に、 不安を覚えるのだろう。
もし人口の半数以上がフリーランスであれば、 平日に休んでカフェでのんびりコーヒーを飲んだり自然を見に行ったりしても、 罪悪感とは無縁の生活を送れるはずだ。
休みなしのフリーランスに取り組んでほしいこと

ここからは、元休みなしで働いていたフリーランスの私が、週休2日を目指すためにやったことを紹介。
事前に休みを決めておく
今まで休みを取らなかった人は、休みを設定しないと結局働いてしまうのが目に見えている。しかも急に休めば、 ろくに準備もできないから不都合も多い。
そこで、休みの日からスケジュールを決めるのがおすすめだ。
そうすると、 必然と仕事をする時間が限られ、 計画的に物事を進めやすくなる。 万が一、仕事が終わらない状況になっても、休日を挟んでおけば、 心にゆとりを持って取り組める。
私の場合、 基本的に日曜日は仕事なので、 火曜日と土曜日に休むことが多い。
ライティング依頼が重なった週は、休日の半日を執筆に当てることもある。 といっても、9月からは1日の労働時間を最高6時間にしているから、その半分の3時間くらい。時間が短い分、集中力が途切れない。
休みの日をあらかじめ決めると、 スケジュール帳を見るのが楽しくなる。 多少仕事が忙しい時期でも、 楽しみがあるから乗り切れる。
遊びデーとリラックスデーを作る
9月から週休2日制をとるようになり、気づいたことがある。 どこかへ出かけて思いっきり遊ぶ日と、家でのんびりしたりカフェで読書をしたりしてリラックスする日、どちらも必要だということだ。
外に出かける非日常を味わえるし、 気分転換になる。 ただ、 知らない土地で電車を乗り継いだり車を走らせたりするのは、 想像以上にストレスがかかる。
私は根っから旅行が好きだが、 気ままなひとり旅に慣れているため、 彼や友人と出かけるときは神経を使う。 旅行となれば泊まる場所、アクセス、天候、登山ルートなど調べることも多くなり、 出発するまで気が気でない。
HSS型HSPと呼ばれる「刺激を求めるけれど敏感な気質」を持っているタイプで、旅した後はどっと疲れる。でもそれ以上に楽しいからやめられないのだが……。
一週間の中でゆっくりできる休日も作っておくと、脳の休息にもなり、さまざまなアイディアが湧いてくる。休息日はインスピレーションのためにも必要だ。
罪悪感が出る人は海外の働き方を見習おう
罪悪感を持つ人は、 自分に許可を出せていない状態である。会社員の人は基本的に祝日は休みで、ゴールデンウィーク、お盆休み、シルバーウィーク、正月休みといった大型の連休もある。
それなのにフリーランスは連休を取ることに罪悪感を感じがちだ。 私自身、いまだに3日以上の連休は取りにくいと感じてしまう。
でもドイツ人のパートナーと話していると、日本人ならではのおかしな価値観だということに気づいた。ドイツでも長期の休みを取ることは難しいこともあるが、「ホリデー」と言えば、最低1週間のイメージだそうだ。
そしてドイツ人には罪悪感という感覚がない。実際、彼自身も重要なプロジェクトに関わるとき以外は、好きなように休んでいる。
日本の中で当たり前とされていることが実は海外では真逆だったりする。 固定観念に縛られず、 外の世界を見ていくと、 自分の価値観が大きく変わるきっかけになると思う。
月1回はプチ旅をする
旅は新たな発見に満ちあふれ、いい刺激を私たちに与えてくれる。 知らない場所に行くことで、 心身をリフレッシュできる。 あるいは、時の流れを忘れてゆったりとした時間を過ごせば、究極の癒しにつながる。
ドイツ人のパートナーも私も旅好きなので、 暇さえあれば「ここに行きたい」「この山に登りたい!」 なんて話をしている。ここ最近は月1回ペースでプチ旅に行っている。
旅といっても電車や車で行ける範囲内だが、冒険のような旅をして、心が満たされる。たとえ今住んでいる兵庫県内の山を登ったり1泊2日旅行したりしても、毎回ワクワクする。
これは私の経験上の話だが、 アメリカ人やヨーロッパ人は、 日本人よりもアクティブな旅をする傾向にある。彼もアウトドア全般が大好きで、友人と自然の中で遊んでいたそう。私も彼に影響されて、アウトドアの楽しさにハマり出した。
旅のスタイルは人それぞれだが、 一生思い出に残るような刺激的な旅をしてみてはいかがだろうか。自然は想像以上の感動をくれる。
休むのも仕事のうち!自分も周りもハッピーに

休むことは、自分のため、周りの幸せのために必要不可欠。
私は人の健康をサポートしている身なので、自分が不調であれば、まったく説得力がない。それにパフォーマンスだって下がる。
だから「心身を休ませることは、大切な仕事」という意識を持つようにしている。最近は、キャパオーバーだと思ったら、はっきりと仕事のオファーを断る。
周りにどう思われようと、休むときはしっかり休んで、自分の心身を一番大切にしてほしい。
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